想い出
このガラスたちがそんなふうに呼ばれていた事も、それぞれに名前があったこともつい数週間前まで知らずに過ごしていました。
私の実家は昭和30年代に建てられた家でした。
あちこちに模様のついたガラス戸がありましたが、全く気にせず暮らしていました。
古い建具でしたので、そのうちガタがきて新しい透明な丈夫なガラスやサッシに世代交代し、子供の私には、古いガラスが新しく今風になることが嬉しかったのです。
時は流れ、実家もなくなり私もいい歳になりました。
最近になり、銀河のガラスを使った作品に出会い 記憶の奥底から ガラス戸の音や感触、ガラスの向こうの景色や音や気温、湧き出してくる不思議な感覚に自分でもびっくりしました。
銀河のガラスの向こうは台所でした。
朝早く目を覚ますと ガラスの向こうには明かりが灯り、まな板の音がトントントン、お味噌汁の香り 薄暗い部屋の布団の中から見ていた普通の朝です。
どのガラスにも大切な思い出があります。再び出会えて嬉しく思います。
想い出情報
- 投稿者名
- S 様
- 想い出のシーン
- 実家
