ABOUT PATTERNED GLASS
昭和の型板ガラスとは
型板ガラスとは、表面に凹凸のある模様がつけられた板ガラスです。
模様によって光をやわらかく取り込みながら、向こう側からの視線をほどよく遮ることができます。
日本では、住宅の洋風化が進むとともに、窓だけでなく、引き違い戸(ガラス障子)や欄間、玄関、食器棚など、暮らしのさまざまな場所で使われるようになりました。
採光ができ、気密性や防水性も備えた建材として広く普及していきます。型板ガラスは、模様を彫刻したロールの間にガラスを通すことで、表面に模様をつけて製造されます。
量産が可能になったことで、花や植物を思わせるもの、幾何学模様など、実に多彩なデザインが生み出されました。
光を取り入れる実用性と、模様を楽しむ装飾性。
その両方を持ち合わせていることが、型板ガラスの大きな魅力です。


PATTERNED GLASS HISTORY
日本の型板ガラスの歴史
日本の板ガラス工業の歴史は、1907(明治40)年の旭硝子の設立にはじまります。
1918(大正7)年には日米板硝子(現在の日本板硝子)が設立され、1920(大正9)年には板ガラスの連続機械生産に成功。
板ガラスが一般の住宅にも広く普及していきました。
1930年代には、型板ガラスを量産できる製造方法が導入されます。
戦時中は生産が停滞しますが、戦後の復興とともに需要が拡大。
高度経済成長期に入ると住宅建設が急増し、型板ガラスも数多く使われるようになりました。
1960年代にはメーカー各社が競うように新しい模様を発売し、多種多様なデザインが誕生します。
その後、住宅様式の変化などによって需要は減少し、1975(昭和50)年頃までには、この活発な新柄開発の時代も終わりを迎えました。
PRESERVING SHOWA GLASS
昭和の型板ガラスを未来へ
昭和の住宅や店舗で当たり前のように使われていた型板ガラス。
しかし、当時作られていた多くの模様はすでに廃番となり、現在では新しく手に入れることができません。
ガラスメーカーに問い合わせても、在庫だけでなく、当時のサンプルや製品カタログなどの資料もほとんど残されていないのが現状です。
今見ることのできる昭和の型板ガラスの多くは、古い住宅や店舗の建具にはめ込まれたまま残っているものや、個人で大切に保管されてきたものです。
建物の解体や建て替えが進めば、こうしたガラスも失われていきます。
だからこそ、残されたガラスを見つけ、救い出し、その模様や歴史を記録していくことが大切だと考えています。
一枚のガラスとともに、そこに残る昭和の暮らしや想い出も未来へ。
それが pieni omoideglass の活動です。
